【宿泊記】北陸の高級旅館山代温泉『たちばな四季亭』|蟹懐石と極上のおもてなしを堪能

北陸の名湯・山代温泉にある高級旅館「たちばな四季亭」。冬の味覚「蟹懐石」と細部にまで心を込めたおもてなしで多くの宿泊客に愛されているお宿です。
実際に宿泊した体験をもとに「たちばな四季亭」の魅力をたっぷりとご紹介します!
旅館の魅力だけでなく山代温泉の歴史や泉質、宿泊中の過ごし方も詳しくご紹介するので、参考になれば幸いです。

12月24日〜26日に2泊3日で宿泊しました。実は、たちばな四季亭での宿泊は2回目です♪
「たちばな四季亭」でしか味わえない特別なひとときをぜひ体感してみてください
芸術家が愛した山代温泉の魅力と歴史

山代温泉は北陸を代表する温泉地の一つで、多くの芸術家たちが訪れてきました。特別なひとときを味わえる山代温泉の魅力について詳しく紹介します。
山代温泉1300年の歴史
山代温泉の起源は725年(神亀2年)にさかのぼります。
伝説によると、高僧行基(こうそうぎょうき)が霊峰白山への修行の途中、羽の傷を癒す1羽のカラス(三本足の八咫烏)を見つけたことが温泉を発見するきっかけでした。山代温泉は「烏の湯」とも呼ばれています。

山代温泉は古くから湯治場として多くの人に親しまれ、戦国時代には明智光秀が入湯したとも言われています。江戸時代には「総湯」を中心とした「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる街並みを形成しました。
近代には与謝野晶子や北大路魯山人といった著名な文人や芸術家たちも訪れています。
山代温泉の泉質と効能
山代温泉は飲泉もでき、体を外側と内側から癒やす「長寿の湯」と言われています。詳しい泉質と効能は以下のとおりです。
ナトリウム・カルシウム一硫酸塩・塩化物泉
(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
→お湯は無色透明で柔らかく、高温です。
関節痛、神経痛、腰痛症、五十肩、筋肉痛、冷え性、痔疾、うちみ、くじき、きりきず、やけど、うつ状態、自律神経不安定症、末梢循環障害、慢性皮膚病、慢性消化器官、疲労回復、健康増進
→美肌効果も期待できるとされています。

実際に入浴した後は、肌がしっとりツルツルした感覚がありました♪
▼山代温泉の詳細については、以下をご参照ください。
(公財)日本交通公社 美しき日本 全国観光資源台帳〜山代温泉〜
たちばな四季亭が選ばれる5つの理由

「たちばな四季亭」は、山代温泉で特別な時間を過ごしたい方に選ばれる高級旅館です。私も実際に体験した「たちばな四季亭」の魅力を5つのポイントでご紹介します!
魅力1: 北陸の旬を味わえる「お料理」
たちばな四季亭の料理は、北陸の豊かな自然が育む新鮮な地元食材を使った繊細な味わいが魅力です。四季折々の旬の食材をふんだんに取り入れた懐石料理では、北陸の季節の移ろいを味覚から感じられます。
特に冬の時期には蟹や寒ぶりといった北陸の冬の味覚が堪能できます。
(実際にいただいたお料理は次の見出しで詳しくご紹介します。)
魅力2: 食事も温泉も「プラーベート空間で」

たちばな四季亭では食事も温泉もプライベート空間で楽しめ、他の宿泊客を気にせず心からくつろげます。食事は宿泊プランや選択するお部屋によって「個室の食事処」か「お部屋食」のどちらを選べます。

私たちは今回「お食事処」でいただくプランを選択しました。
食事処「洗心館」は、2階のフロアにあります。完全個室の広々としたお食事部屋で他のお客さんの存在を気にせず、自分たちのペースで会話を楽しみながら食事ができました。
温泉は客室に備え付けられた専用露天風呂の他に大浴場も利用できます。専用露天風呂は大人2人が入っても余裕があり、外の景色を眺めながらゆったりとくつろげました。
大浴場があるのは1階です。広々とした内湯に加えて外湯が2つあります。熱めの内湯は複数人が入っても十分な広さ。適度に温度調節された外湯はいつまでも入っていたくなる心地よさでした。
脱衣所にはお水もしっかり用意されており、座ってゆっくりと髪を乾かしたりスキンケアしたりできる空間もあります。
※大浴場は15時〜翌11時で利用可能。
プライベート空間での食事と温泉は、誰にも邪魔されない贅沢な時間を堪能したい方にぴったりです。
魅力3: ゆっくり過ごせる「21時間滞在」
たちばな四季亭では以下のとおり最大21時間の滞在が可能です。
- チェックイン:15時〜
- チェックアウト:〜12時
たちばな四季亭のお部屋は全20室、10タイプから選べます。今回は2023年3月にリニューアルOPENした『露天風呂付 和Jr.スイート(個室食事処)』に宿泊しました。
(お部屋は全室禁煙、3階と5階に喫煙ブースがあります。)
お部屋の最大の魅力は、大きく開放的な窓から見えるパノラマの景観。窓からは露天風呂とウッドデッキの先に、緑豊かな景色と古総湯まで見えます。室内は、シーリー社製のダブルサイズツインベッドとBoConceptのソファがあっても余るほどの広々空間です。
お部屋のミニバーにはコヒーメーカーがあり、美味しいコーヒーを飲みながらゆったりとした時間を過ごせます。
魅力4: 広々と落ち着ける「館内空間」

たちばな四季亭の入り口を入ると、広々としたロビー空間が広がります。入り口で靴を脱ぎ、滞在中は素足で歩き回れるのも嬉しいポイント。スリッパもありません。
床には畳が敷かれているので、心地よい感触が足に伝わります。右手に受付、左手に売店があります。奥のラウンジスペースでは、お風呂上がりに冷たいシャーベットのサービスも。
廊下やロビーは広々とした造りで他の宿泊客とすれ違うことも少なく、日常の喧騒を忘れてゆっくりとした時間を過ごせます。
魅力5: 細部まで行き渡る「おもてなし」
たちばな四季亭に到着すると、とてもフレンドリーな仲居さんがお出迎えしてくれます。滞在中はずっと同じ方が担当してくださり、とても安心感がありました。
お部屋でチェックインができ、出していただいたお薄の抹茶と和菓子も絶品でした。仲居の方々は皆さん温かく丁寧で、ふんわりとした優しい雰囲気の流れるお宿です。
お料理の説明が丁寧なのはもちろん、要望に合わせた対応もしてくださいました。お食事中に手早くお部屋を片付けてくれたり、お茶菓子を置いておいてくれたり、浴衣の柄を変えて用意してくれたり…。
快適に過ごせるよう細部にまで目が行き届いていると感じました。
冬限定!蟹尽くしのたちばな四季亭お料理プランを徹底紹介

冬の北陸といえば新鮮な『蟹』が定番!「たちばな四季亭」では冬季限定で蟹を味わい尽くせる料理プランを提供しています。

今回の旅の目的は『蟹を堪能すること』と言っても過言ではありません!笑
今回は2泊できたので、旬の橋立蟹と寒ぶりを贅沢に使用した懐石料理をいただきました。実際に食した料理プランの内容を詳しくご紹介します。
1夜目【活橋立蟹懐石】

知る人ぞ知る地物ブランド『橋立蟹』を焼き・刺し・蟹すき鍋で味わう
橋立漁港で獲られたズワイガニを「焼き」「刺し」「しゃぶしゃぶ」で味わえるだけでなく、香箱蟹や蟹雑炊まで味わえる贅沢なコースです。ズワイガニには黒字に金色の「加賀市橋立港」と書かれたタグが付けられ、鮮度が高く希少価値が高いとわかります。
香箱蟹とはメスのズワイガニを指します。漁期は通常11月6日〜12月29日までの約2ヶ月間しかありません。新鮮な香箱蟹をいただくには漁期中に訪れるのがおすすめです。
「焼き」ではたっぷりの蟹味噌に身をつけて食べ、「刺し」では新鮮でプリプリの蟹をそのままいただきます。贅沢に「しゃぶしゃぶ」すれば蟹の旨みが口いっぱいに広がりました。

お料理のお味は「絶品!」の一言。文句のつけようがありません。
余計な味付けがされておらず、蟹本来の味を楽しめます。香箱蟹も1人1杯まるまるいただきました。冬季のお料理プランの中でも最も高額ですが、せっかく旬の時期に行くなら見逃せないコースです。
2夜目【寒ぶり懐石】

≪お造り・ブリしゃぶ・ブリ大根≫で楽しむ
12月〜2月の季節限定でいただける「寒ブリ」のコースです。鰤しゃぶ、鰤のお造り、鰤大根など、旬のブリを存分に味わえます。
お造りでは厚く切られたブリを口いっぱいに味わえ、鰤大根は自宅では再現できないほどに味の染みたほろほろのブリをいただきました。鰤しゃぶは大きく切られたブリがたっぷり5切れ。多すぎない量だったので最後までおいしく味わえました。
すべてのお料理がブリなのではなく、途中にはローストビーフも出てきました。飽きずに食べ続けられる工夫がされたコースです。
地元食材たっぷりの朝食

朝食もとっても魅力的でした!サラダやお魚、厚焼きたまごに大きなブリの煮物まで。朝から地元の食材を堪能できます。地元の契約農家から直接仕入れている石川県産のコシヒカリは釜炊きで提供され、おこげまで美味しくいただきました!
「夕食をたくさん食べると、朝食はあまり食べられない…」なんてこともありますが、適度な量だったので海苔やお漬物まで完食!ご飯のお供が小鉢で何種類も用意されており、味変しながら終始楽しめました。
たちばな四季亭の朝食はただお腹を満たすだけではありません。地元の食文化を五感で楽しめるお料理は旅行の醍醐味。北陸ならではの朝食を味わう時間は旅の思い出をさらに充実させてくれます。
山代温泉2泊3日の過ごし方|母娘旅行

今回は母と2人で山代温泉に2泊3日滞在しました。2度目の訪問でしたが新たに素敵なスイーツ店やカフェができていたので、実際にどんなふうに過ごしたのかを簡単にご紹介します。
(1日目)東京駅から「たちばな四季亭」へ
たちばな四季亭へは以下のような経路で向かいました。
東京駅(11:24)→加賀温泉駅(14:38)→加賀温泉駅(15:00)→たちばな四季亭(15:15頃)
※加賀温泉駅からはチェックインの時間に合わせて無料送迎をお願いしました。
到着後はお部屋でチェックインしつつ、お抹茶とお茶菓子をいただきしばし休憩。夕食前に大浴場を利用しました。大浴場は少し早めの時間帯(16:30頃)に行ったのでほぼ貸切で使えました。
※夕食の直前になると大浴場の利用者が増えてきます。
夕食は18:00からにしました。2〜3時間かけてゆっくりと懐石料理をいただき、お部屋に戻ったら専用露天風呂で温まるー。到着早々お宿を満喫できました。
(2日目)山城温泉街をお散歩|素敵なカフェへ

冬の北陸は曇りがちのお天気が多く、12月は雪が降ることもあります。到着した昨日も大雨でしたが、幸い2日目は快晴になりました。
朝日を浴びながらお部屋の露天風呂で体を温め、朝食は8:30から。食後はコーヒーとお菓子をウッドデッキで食べつつ、しばし山代温泉の景観を楽しみます。
冬の冷たい空気を感じつつ明るく照らされた古総湯が見え、タイムスリップしたような気分になりました。
11:00頃〜散策開始!コンパクトな観光地なので、徒歩で以下のルートを回りました。
服部神社→薬王院温泉寺→古総湯を通って→カフェ→スイーツ店
お宿に戻ってからは、昨日と同じ流れでゆったり過ごしました。夕食前に大浴場に入った後、ラウンジでゆずシャーベットをいただきました。
(3日目)チェックアウトまでのんびり過ごす
いよいよ最終日。あっという間です。
朝の流れは昨日と同様。チェックアウト直前まで滞在するつもりだったので、朝食後は11:30頃までお部屋でのんびりしました。ウッドデッキで過ごしたりお部屋で普段は見ないテレビを見たり、少しお仕事もしてワーケーション気分を味わいました。
帰りは金沢駅に立ち寄りつつ、大宮駅が終着地となりました。
たちばな四季亭(12:00)→加賀温泉駅(12:15頃)※無料送迎
→加賀温泉駅(12:37)→金沢駅(12:56)→金沢駅(16:07)→大宮駅(18:47)
金沢駅ではお土産を購入し、少しくつろぎました。
基本情報|たちばな四季亭の予約方法と注意点

「たちばな四季亭」の予約方法や注意点を詳しく解説します。
公式サイトからの予約がおすすめ
たちばな四季亭の予約は、公式サイトを利用するのがおすすめです。「ベストレート保証」があり、同じ条件の場合は最安値で予約ができます。
予約画面では以下の3つを順番に選択します。
- お料理プラン
- お部屋タイプ
- 宿泊日程
今回はお料理プランが最優先だったので、以下の流れで予約しました。
『お料理プラン→お部屋タイプ→日程』
日程は柔軟に対応できたので、最後にしました。
アレルギー対応や特別なリクエストなども相談ができます。
予約で失敗しないための注意点とお得情報
「たちばな四季亭」を予約するときは希望するプランの詳細をしっかり確認しましょう。
プランによってお部屋タイプが限定されたり、日程の調整が必要だったりします。お部屋タイプによって、お食事の場所が変わる点も要チェックです。特に蟹懐石や季節限定のプランは人気が高く、宿泊できる日程に制約がある場合は早めの手配が安心です。
21時間滞在を存分に満喫したいなら、交通手段の手配も早めにしましょう。希望の時間帯に新幹線に乗れるよう、予約が開始されるタイミングで席を確保するのがおすすめです。
※北陸新幹線は「えきねっと」を使って簡単にオンライン予約ができます。
連泊したい場合は1泊ずつ別で予約を取る必要があるので注意してください。たちばな四季亭は宿泊日の数日前に予約確認の電話をしてくれます。疑問や要望がある場合は電話で直接聞いてみましょう。
▼公式サイトでは以下のように会員登録割引や特別なクーポンがあります。

たちばな四季亭で冬の北陸を満喫しよう!

冬の北陸を満喫するなら「たちばな四季亭」での滞在がおすすめです。活橋立蟹や寒ぶり懐石といった冬の味覚を堪能し、歴史ある山代温泉で心も体も癒される特別なひとときを味わえます。
2024年3月に北陸新幹線「加賀温泉駅」が開業し、今後も駅前の発展が進む様子です。「たちばな四季亭」も2023年3月に館内をリニューアルし、北陸の魅力を肌で感じながら快適な滞在をさらに満喫できるようになりました。
「お食事も温泉も上質なものを味わいたいー」そんな方にはぜひ一度訪れてほしいお宿です。

私もぜひまた訪れたいお宿です♪